石田不空は定期的に個展を開催し、書の魅力発信に努めています。
石田不空書芸展(第9回展)
日時: 令和元年 12月12日(木)~17日(火) 10:00~16:00
会場: 法多山 尊永寺 紫雲閣
(作品目録より)
ごあいさつ
このたびは「石田不空書芸展」にご来場いただきまして、誠にありがとうございます。
おかげさまで「高野山真言宗 別格本山 法多山尊永寺」で行わせていただく個展は9回目を迎えました。
日本の歴史上最高の書家である弘法大師・空海ゆかりの名刹で個展を行わせていただくことは、私にとって格別の意味を持っています。
ところで毎年個展を継続して開催することは決して容易ではありませんが、家族や生徒の皆さん、そして法多山のご住職とご家族、職員の皆様の多大なご理解とご協力のお蔭をもちまして、ここまで無事に続けてくることができました。
自分一人では決してできるものではありません。改めて厚く御礼を申し上げます。
幾度となく推敲・揮毫を繰り返し数百枚を消費し、数ヶ月、ものによっては数年かけて作品は完成します。
書家は、ともすれば「字が上手い人」と単純に思われがちですが、種々の筆を使い分ける能力や、用具・歴史などに関する総合的な知識などというものは所詮、書家と名乗る上で当然身につけているべき「最低条件」にすぎません。
むしろ大切なのは豊かな感性や想像力、ひたすら考え打ち込む忍耐力であると思います。
さらに付け加えるならば、高く豊かな教養を身につけるべく、不断の努力も欠かせません。
しかしそれでも人品に勝るものは無い。
空海の書の素晴らしさの本質もまさにここにあり、だからこそ
「未だ山麓、自分はまだまだ未熟である」
と、日々痛感するのです。
これからも精進を重ね「力強く、洗練された現代書」の追求と、更なる書の魅力発信に邁進してまいります。
是非応援をよろしくお願い申し上げます。
末筆ながら皆様方のご多幸をお祈りし、書中にてお礼とさせていただきます。
令和元年12月吉日 石田不空